先週、美肌に良いとされるビタミンCについて講座を開催した。
京都にある僕の鍼灸院で開催したのだが、関西圏内をはじめ、愛知、東京、広島、宮城から飛行機に乗って駆けつけてくださった方もいて、数日たった今でも感謝の気持でいっぱいです。
本当にありがとうございました!!
どの様な内容でお話をしたかといいますと、、
美肌、美白に欠かせない栄養素であるビタミンCについてお話させていただきました。
ビタミンCはナゼ大切?
ビタミンCに美容効果が期待できる理由は主に2つあって、
1つ目が抗酸化作用を持つこと。
体内で発生する有害なフリーラジカルと反応して、それらを不活性化することによって抗酸化作用を発揮します。
フリーラジカルは、紫外線、煙、ストレス、不健康な食生活、加工食品などから発生しやすく、体内で損傷を引き起こす可能性があります。
ビタミンC(抗酸化物質)は、これらのフリーラジカルを除去することによって、細胞や組織の損傷を防止し、健康を維持することに役立ちます。
具体的には、ビタミンCはフリーラジカルから電子を受け取り、自らが酸化されることによって、フリーラジカルの活性を抑制すると言われています。
このようにして、ビタミンCは、抗酸化物質として体内で機能し、健康を維持する上で重要な役割を果たします。
攻撃的な人をなだめてくれている存在がビタミンCって感じですね。
2つ目は、コラーゲンの合成に関わっていること。
ビタミンCは、コラーゲンの合成に必要な酵素の働きを促進し、肌、骨、軟骨などの組織の健康を維持するのに重要な役割を果たします。
具体的にビタミンCは、プロコラーゲンと呼ばれる分子の合成に必要な酵素であるプロリンヒドロキシラーゼやリジンヒドロキシラーゼの活性を高めます。
プロコラーゲンは、細胞外に分泌されるとコラーゲンの合成を開始します。
プロリンヒドロキシラーゼとリジンヒドロキシラーゼは、プロコラーゲンの骨格部分であるプロリンとリジンというアミノ酸の一部を水酸基に変換することで、プロコラーゲンの構造を安定化します。
ビタミンCが不足すると、これらの酵素の活性が低下し、コラーゲンの構造が不安定になることがあります。
したがって、ビタミンCは、コラーゲンの合成に欠かせない栄養素として知られています。
適切な量のビタミンCを摂取することは美容効果を上げるだけでなく、骨などの健康を維持するためにも重要です。
他にも、ストレスホルモンの分泌に関わっていたり、白血球の遊走性を高めることにも作用しています。
ビタミンCってマルチに活躍しますね!
同時摂取で更に抗酸化力UPな栄養素
それはビタミンEです!
ビタミンCとビタミンEが相乗効果を発揮するのは、それぞれが異なる種類の活性酸素を中和するためです。
ビタミンCは、水溶性の抗酸化物質であり、体内の水溶性部位で活性酸素を中和します。一方、ビタミンEは、脂溶性の抗酸化物質であり、細胞膜の脂質過酸化を防ぐことができます。
ビタミンCが中和できる活性酸素は主に水溶性のもので、ビタミンEが中和できる活性酸素は主に脂溶性のものです。
ビタミンCが中和しきれなかった水溶性の活性酸素が細胞膜に到達した場合、ビタミンEがそれを中和することで、より強力な抗酸化作用を発揮することができます。
つまり、ビタミンCとビタミンEは、それぞれが異なる種類の抗酸化作用を持ち、一緒に摂取することで相乗効果が生まれるのです。
このコンビネーションをうまく利用したい!
同時摂取で更にコラーゲン生成UPな栄養素
それは亜鉛です!
亜鉛は、コラーゲンの合成に必要な酵素の活性化を促進するため、ビタミンCと一緒に摂ることでコラーゲン生成を促進することができます。
また、亜鉛は免疫力の維持にも関与しており、皮膚や粘膜の健康維持にも必要不可欠です。
亜鉛は、貝類、赤身の肉、豆類、ナッツ類、全粒穀物などに多く含まれています。
もちろんその他にも、タンパク質や鉄分も必要ですよ!
とはいえ、鉄分補給を意識しすぎての過剰摂取は注意してください!
過剰な鉄は毒性を持ちます。
生牡蠣にレモンは効率がいい食べ合わせってことですね!
まとめ
分子栄養学を学び始めてから「この食材とこの食材を足せば、体内でこういう成分が作られる!」と、そんな計算式が頭の中で巡りがちです。w
でも、案外これが面白い!
なぜなら、食べ合わせや薬味に「美味しいから」という意味だけでなく、「栄養をうまく吸収させるため」の意味も見えるようになってきたからです。
食べる世界が広がりました。
だからこそ感じることは、栄養指導で一番重要なことは「食の楽しさ」を伝えることに尽きるのかもと。
今後はもっと食べる楽しさが伝わるように内容を考えていきたい!
これからも日々精進。