病気ではないけど、自信をもって健康だとは言えない…。
健康診断の数値的には問題ないけど、数値化できない幸福感はパッとしない…。
毎日を当たり前に過ごせているけど、もっと充実したパフォーマンスが出来るのではないか…。
これは過去に持っていた私の想いです。
30代後半以降の方ならば、少なからず共感してくださるのではないでしょうか?
なんて、勝手な仲間意識を芽生えさせつつありますw
でも、実際、私と同じような思いを抱えていらっしゃる方が多い事を知っています。
なぜなら、私は京都で小さな鍼灸院を経営しており健康に関するお悩みを対面でお聞きしているからです。
・夜中によく目が覚める
・食事を控えたいけど控えれない
・呼吸が浅い
・冷えをなくしていきたい
・頭のモヤモヤをスッキリさせたい
などなど、肩、腰、膝の痛みなどと同時にこの様なお悩みを抱えている方が多いです。
これ等は病気ではないので病院では満足いくケアがしてもらえないらしくなんとなく「我慢するしかない」とあきらめ気味の方も多いと感じます。
また「これくらいもことで病院に行ってもいいのかな?」とか「食欲が抑えれないのは私の弱さが原因だ」と相談するまでのハードルが高かったりします。
だけど、このような不調を一つ一つケアしていくことが人生の質を高めるキーポイントになっています。
お気付きの方も多いと思いますが、病気が無い状態が本当の健康ではありません。
英語で真の健康状態のことをoptimal healthと言います。
日本語では最上の健康状態を意味しますが、私の解釈では「本来性に戻る」という意味がピッタリなのではないか?と感じています。
個体差はあれど、私たちはもともと完璧な状態で生まれてきたはずです。
だけど、大人になるにつれてストレス、生活習慣の乱れ、環境汚染、依存症などにより心身に負担をかけ不健康への道を進んでいる気がします。
または、資本主義社会システムによって不健康ヘ進まざる得ない状況で生きているとも言えます。
しかし、そんな社会システムの中でもダメージを少なくしつつ、optimal healthを目指せるチートが分子栄養学です。
分子栄養学とは
アメリカの量子化学者でノーベル賞を二回獲得したライナスポーリング博士が開発された学問になります。
すごく簡単にお伝えすると「たくさんの栄養素を摂って病気を治そう」というものです。
こうお伝えすると「たくさん食べればいい!」となりがちなのですがそれは早合点。
分子栄養学には3原則があり、この原則にのっとってクライアントとコミュニケーションをとり目指すべきゴールに進むものになります。
分子栄養学の3原則
1、根本原因を探す。
栄養素をいくらとっていても栄養素が減り続けている根本原因を見つけない限りそれは対処にしかなりません。
穴のあいたバケツに水を注ぎ続けていて「なぜ水がたまらないのだろう?」悩んでいるのと同じで問題を解決させるならば、新品のバケツに買い替えるか、穴を埋めるかのどちらかしか解決策はありません。
われわれ人間はバケツを買い替えるように、体を買い替えることは不可能なので様々なデータや経験から根本原因を探っていくことが大切になるのです。
骨が弱くなってきたからカルシウムをとろう! 美白の為にビタミンCをとろう!
と安直に考えるのではなく、なぜ骨が弱くなるのか? なぜ肌がくすむのか?
さらにその原因は、食べたものが消化できないから? そもそも食べれない体質なの? もしかして遺伝的な問題なのかな?と深いところへ進んでいきます。
そしてさらに、食べれないことが原因であればその原因は心理的ストレスか? もしくは、幼少時のトラウマか? そもそも、胃腸に病気や感染症が隠れていないか?
などなど、栄養学の枠を飛び越えた視野の広さと根本原因を探しきる熱意が重要になってきます。
根本原因を探すということは、ゴールへ最も適したルートを見つける事になるのです。
2、生化学的要素を考える(個人差をみる)
一つ目の原則である根本原因を探すときにのキーポイントが生化学要素を考える事です。
生化学的要素とは、健康診断で見たことがある血液検査データの数値などを見て、個人個人の状況にあった適切なアプローチを行うという事です。
医療現場では当たり前の事なのですが、食事や生活習慣をより良いものにしていこうと考えた時ここをスキップしてしまっている事が多いです。
例えば、痩せたいから糖質制限してみる。
腸内環境を整えたいからヨーグルトを毎日食べる。
貧血を改善したいからサプリメントで鉄分を補ってみる。
なんとなく感覚でやっている事をやめて的確なアプローチをしよう!ということです。
ご経験ないでしょうか?
身体にいい!とTVで紹介された食品をとり続けてはいるものの実感が無い。とか、SNSで流行っているドリンクを定期購入して飲んでいるけれどコストがかかるだけ。とか。
私にはそんな経験が山のようにありますw
誰かにとっては良薬となって働く食品も、あなたにとっては毒薬として働くこともありえます。
また、良い食材でもあなたにその栄養素が活かせない何かが隠れているかもしれません。
だからこそ、流行、感覚、自己判断に頼るのではなく生化学的な検査を行い一人一人にフィットしたプランを考えていくことが大切になります。
3、適切な量の栄養素をとる
根本原因を探す事も生化学データを見ることも、適切な量の栄養素をとるためにありました。
ここでは「最適な量」を見極める事が重要になります。
なぜなら「病気にならない為の栄養量」と「元気になって活躍する為の栄養量」は違うからです。
次の表をご覧ください。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
表を上のほうを見ていただくと「目安量」と「耐容上限量」という言葉があります。
目安量は、一定量の健康状態を維持するのに十分な量。
耐容上限量は、健康障害をもたらすリスクがないとされる上限。
たとえば、30歳~49歳の枠を見てみると目安量は8.5で、耐容上限量は100となっています。
自身の健康状態を向上させるためにビタミンDサプリメントを使おうとしたとき、いったいどのくらい摂取すればいいのか?と疑問を抱くはずです。
さらに性差、体格、日々の活動量なども考えないといけません。
だからこそ、根本原因を探すこと生化学検査を行い現状を把握することが重要なのです。
そこから導き出された必要な栄養素を適切に補うことができれば、長年悩んでいた不調も改善される可能性が高くなる。それに、今以上のパフォーマンスが発揮できる体を手に入れることができる可能性だって高くなります。
まとめ
私自身、分子栄養学を生活にとりいれてから精神が安定した実感があります。
・イライラすることが少なくなった。
・よく眠れるようになった。
・集中するときとリラックスするときのメリハリがついた。
・子供に対して寛大になれた。
・物事を前向きにとらえれるようになった。
・楽観的になれた。
などなど、このほかにも身体的な変化も多々ありますが分子栄養学を勉強するまで、栄養の取り方で精神が安定するとは思ってもみなかったことなのでビックリしています。
だから、「メンタルが弱い」とか「心配性である」といった自分の性格が原因だと思っていることは、栄養不足によって引き起こされている枯渇症状かもしれないのです。
そんな状態で自分を変えようとして占い、自己啓発、カウンセリングなどを受けても問題は解決することなく同じ位置をループするだけのことが多い。
なので、しっかりと現状を変えていくためには、、
1、根本原因を探す
2、生化学要素を考えて
3、適切な量の栄養素をとる
この三原則に従って一歩一歩着実にコンディションを整えていくことがスマートな選択だといえます。
ちなみに、占いや自己啓発を否定している訳じゃないですよ。
分子栄養学的なアプローチと同時進行でやっていくほうが確実性が高いのではないかな?と考えています。
なぜなら、目指すゴールは今をよりよく変えていくことに変わりはないと思うからです。
確実で変化を感じれる一歩を踏み出していきましょう。
初めに行うアクション
栄養学的なアプローチを行っていくならば、血液検査をしてみることをお勧めします。
そして、そのデータをもって栄養療法を行っている医師や、分子栄養学を学ばれているカウンセラーに相談してみるとあなたにとってベストの方法を提案してくれるでしょう。
それだけでは根本原因がつかみきれない場合はほかの検査も提案してくれるはずです。
(毛髪検査、有機酸検査、唾液検査、便検査などなど)
やみくもにサプリメントを飲んでみたり、自己流でセルフケアをすることは、目的地まで新幹線で行けるのに、間違った判断により自転車でスタートしてしまっている可能性もあるからです。
まずは、自分を見える化していくことが重要です。
また、自分自身を数値化できていると変化が見えてきます。
中、長期的にセルフケアを行っていく途中には、変化している実感や楽しも必要です。
だからこそ、初めにやるべきことは検査なのです。